日々

invisible インビジブル

つなぎ手の役割は、目に見えない、表にでない葛藤や不信を煮詰めて現れてくるものを待つところがある。合理的な下敷きをつくることや、安全であるための矛盾を少しも疑わないことには断然気がのらないし、それでつなぎ手の役割を持てたというのは、興味もない。

伝統芸能者には大きく分けて2種類の人がいる。伝統を学ぶ最初は、どんなものも一緒であるが真似る所から始まる。真似ていく過程でその元を探る人と、ひたすら真似るのみとに分かれる。真似ていくとき、真似ることの意味を知りたくなる人、そちらに入ると、真似ていくことに価値が広がる。その価値は、重さとなっていく。それは、恩でもあり、お陰様でという言葉にあるように、見えない葛藤をもらいのたうち回ったあげく現れた、トンネルの向こうなのである。

時世、延期の事業は、飛び込み台からジャンプしたものの、深く水中で葛藤し、やっと 貌を出し現れてきた。深夜の入校の知らせは二月の延期で2回目の入校。デザインの岡崎さんのプロ魂に感謝と敬意を表したい。ここからまた、3月26・27日特別展覧会当日まで皆と煮詰めることになる。予想のつかない素晴らしいことが起きますように。